夏バテについて

夏バテは病名や病気ではありません。日本特有の高温多湿の夏に起こるからだの不調が夏バテです。 

夏バテはバテるを併せて縮めた言葉です。バテる疲れ果てるが語源とされています。

 

夏バテの主な症状

身体の倦怠感や疲労感、食欲低下・不振、下痢、便秘、頭痛、めまい、立ちくらみ等があります。「疲れが取れにくい」や「身体がだるい」「食欲がない」「集中力が続かない」等といった訴えが夏バテで多いとされています。

 

夏バテの原因

①温度変化

 暑い屋外と冷房の効いた室内の温度差で身体に急激な温度変化により自律神経が乱れます。自律神経の副交感神経が体温の維持や内臓の働きを調節しています。 暑い日には、全身に汗をかいたり血管を広げ身体にこもる熱を冷まそうとします。寒い時はその反対で、熱を逃がさないために全身の毛穴を収縮させ、血管も収縮させます。自律神経の乱れが生じると「身体のだるさ」や「不眠」「食欲低下」などといった症状を引き起こします。

 

 

②水分不足

 夏は体温を下げるため大量に汗をかきます。発汗により身体の水分が損失し適切に水分補給が行われないと血液やリンパの流れが悪くなり頭痛や身体のだるさ等の不調を引き起こします。

 

③胃腸の乱れ

夏は冷たいものを飲んだり食べたりします。胃腸が冷えると働きが悪くなり食欲不振や下痢、便秘などの症状を引き起こします。 胃腸の働きが低下→体力の低下→自律神経の乱れ→胃腸の働きが低下という負のスパイラルが生じてしまいます。

④睡眠障害

 夏の暑さで寝苦しい日が続いたり、睡眠時に冷房で身体が冷えてしまったり、睡眠に影響を及ぼすと自律神経が乱れてしまいます。睡眠不足が続くと自然免疫の働きが低下してしまい 風邪をひきやすくなったり治りが遅くなったりします。

⑤熱中症

塩分やナトリウムの不足は身体のエネルギーレベルに影響を与えます。塩分の損失は主に発汗が原因で発生し、低ナトリウムと呼ばれる低レベルのナトリウムが生じます。めまい、頭痛、筋肉の痙攣などを引き起こす可能性があります。